‘会社法’ カテゴリーのアーカイブ

定款認証手続に関する改正(H30.11.30-)

2018/09/14

公証人が、株式会社並びに一般社団法人及び一般財団法人の定款を認証する際に、これらの法人の実質的支配者となるべき者について、暴力団員又は国際テロリストに該当するか否かなどの申告を受ける等の措置を講ずるための公証人法施行規則の改正が平成30年11月30日に予定されています。

司法書士業務にどのような変更があるのか、詳細が決まりましたら、またお知らせします。
==
2018/11/8追記
公証人連合会のHPに記載が追加されました。
下記書式を使って、代理認証の場合は、代理人が申告することになるようです。
http://www.koshonin.gr.jp/news/nikkoren/20181130.html

特定支配株主の株式等売渡請求(H27.5.1-)

2015/08/17

大企業で少数株主を排除したいときは、従来は主に全部取得条項付種類株式を使う方法が採用されていましたが、費用も手間もかかるため、中小企業ではなかなか使いづらいものでした。

社歴のある中小企業のなかには、株が分散してしまった結果、誰が株主かわからないといった問題や、少数の敵対的株主がいるため重要な決定ができなくなっているという問題を抱えている会社が結構あります。

具体的には、9割の支配権を有している株主(及びその100%子会社)は、他の株主に対し、株式の売渡請求をすることができます。

従来のように全部取得条項付種類株式や株式併合を使う方法では、端数処理に関して裁判所の任意売却等の手続きが必要であり、株価評価等で多額の費用がかかりましたが、これが不要になるのがメリットです。

社外役員と責任限定契約に関する改正(H27.5.1-)

2015/08/17

このブログを運用しているWordpressの不調で投稿ができない状態だったのですが、応急処置的な対策をして一応投稿等できる状態になりましたので、ブログを再開したいと思います。

本論点における改正の柱は2点あります。

1)社外役員の定義(新2条15号、16号)

今までは、当該株式会社又はその子会社の業務執行役員・使用人等に、過去一度もなったことがない者というのが要件でしたが、この過去要件については、過去10年間に緩和されました。

また、当該会社・子会社だけでは関係者かどうか適切に判定できないため、親会社要件・近親者要件が追加され、親会社の取締役等や、当該会社・親会社等の役員等の配偶者や2親等内の親族も社外役員になることができなくなりました。簡略化して説明していますので、詳しくは条文をご確認ください。

2)責任限定契約の対象が拡大(427条)

従来は、社外役員について、責任限定契約を締結することができましたが、この対象が、非業務執行取締役・監査役等へ拡大されました。社外かよりも業務に関わっているかに基準が変わっています。

社外役員の責任限定契約について定款規定を置いていた会社は、そのまま維持することもできますし、現行法にあわせ非業務執行取締役等についての責任限定規定へ改定することもできます。社外役員は非業務執行役員に含まれ、なおかつ範囲が狭いので、責任限定契約締結の対象者をあえて社外役員に限定したいのであれば、それで構わないということです。

会計限定監査役であることが登記事項になりました(H27.5.1-)

2015/04/13

平成27年5月1日から、いくつか会社法及び関連登記の改正が予定されていますが、中小企業に関連する部分について、こちらのブログでも紹介していきます。

株式会社の監査役については、監査範囲が会計に限定されている監査役と、業務監査も含め監査する監査役の2種類あります。

会社法施行以前は、資本金1億円未満の会社であれば会計限定監査役と決まっていて、会社法施行後もその状態は引き継がれているので、あまり意識していない方も多いかと思います。

今まで、監査役の監査権限が会計限定なのか、業務監査も含むかについては登記事項ではなかったので、登記簿からはわかりませんでした。

ですが、株主代表訴訟をする場合に、業務監査も含む権限のある監査役がいる場合には、監査役を相手に訴訟をする必要があります。登記簿だけではわからないので、会社に定款の閲覧を求めたりして確認しますが、会社が簡単に定款の閲覧を認めないことも考えられます。こういった不都合を解消するために、監査役が会計限定監査役であることが登記事項になりました。何も記載がなければ、業務監査も行う監査役ということになります。

なお、この登記は、法律の施行後最初に監査役が就任または退任するまでは猶予されていますので、金銭的な追加負担はありません。監査役の登記の場面でなくても、その前に(取締役の登記の場面など)この「監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する」旨の登記をすることはもちろん可能です。

監査役の監査の範囲に関する登記

2012/10/11

先日発表された会社法制の見直しに関する要綱案のなかで登記手続に影響があるものは多々ありますが、中小企業にとって一番身近なものは監査役の監査の範囲に関する登記の導入ではないでしょうか?

要綱案はあくまで要綱案ですので実現しない可能性もあるわけですが、会社法施行当時から、監査役の監査の範囲が会計に関するものに限定されるのか、業務監査も含むのかについては重要な意味があるにも関わらず登記の義務づけが見送られました。

現行の登記制度では、監査役設置会社である旨だけが登記事項となっていますので、監査役の監査の範囲が会計監査に限定されているかどうかは登記簿だけでは判明せず、定款を確認する必要があります。

会計監査限定監査役とそうでない監査役(業務監査も含む)で具体的に何が違うかというと、例えば次のような点が挙げられます(以下、監査の範囲が会計監査に限定される監査役を「会計監査限定監査役」、限定されず業務監査も行う監査役を「監査役」と呼ぶことにします)。

・監査役は取締役会に出席する義務があるが、会計監査限定監査役はない。
・会社が取締役に対して訴えを提起する場合、監査役のいる会社では監査役が会社を代表するが、会計監査限定監査役を置いている会社の場合は代表取締役が会社を代表する。
・監査役のいる会社は、定款に定めることにより役員の会社に対する責任を免除することができる(会社法426条)。会計監査限定監査役の場合はできない。
・監査範囲を会計監査に限定する定款の定めを置いていた会社がその定めを廃止したときは会計監査限定監査役の任期が満了するが、登記簿だけではそれがわからない。

監査役の監査の範囲が会計監査に限定されているかどうかが登記されるだけで上記のようなことがすぐにわかり、会社の役員・株主その他関係者にとってもメリットは大きいので実現して欲しいところです。

ただ、改正にあたり登記に登録免許税(おそらく3万円?)が必要になると会社の負担が大きいので、当面は免除してもらわないと、単なる増税法案になってしまいます。

=====
2013/12/2加筆

会社法の改正案が2013年11月29日に閣議決定され「監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社について、当該定款の定めがある旨を登記事項に追加するものとすること。」となりました。
監査役の監査の範囲が登記事項となることは確定したわけですが、具体的な登記手続はまだわかりません。引き続き注意して見ていきたいと思います。

会社法施行規則及び会社計算規則の改正

2010/02/14

既に平成21年4月1日から施行されており、当サイトでも一部紹介済です。

改正条文の内容は法務省のサイトにあります。

改正の概要はパブコメが詳しいです。

登記に関係する部分としては、下記のようなものがあります。

1) 組織再編等におけるのれん、特別勘定及び株主資本等に係る規定の改正
合併等組織再編の登記を申請する際の証明書の様式が変わります。
新しい様式はこちら

2) 募集株式の発行(増資)や新株予約権の行使等における計算関係の規定改正
これについても証明書の様式が変更になります。

3) 種類株式の内容として定款で定めるべき事項の明確化

4) 単元株式数の改正
今までは上限が1000となっているだけでした。
これに、発行済株式の総数の200分の1に当たる数を超えないという要件が追加されました(商法時代にもこんな規定がありましたので、昔に戻ったようです)。
新たにこれに反する単元株式数を定めることはできませんが、既にある定めはそのまま有効です。

5) 利益準備金又はその他利益剰余金の資本組入れが可能に
商法時代はできて、会社法になってできなくなったのですが、またできるようになりました。

株主総会参考書類や事業報告の記載内容も変更がありますので、招集通知を作成する方は他の改正部分も確認することをおすすめします。

Search